MAプラットフォームの位置づけと評価(Gartner社のマジック・クアドラントより)
ガートナー社はイギリスにあるIT分野専門のリサーチおよびコンサルティング企業で、MAのみならずCRM、セキュリティなど多様な分野の調査・分析を行っています。ガートナー社は独自のリサーチ・メソドロジである「マジック・クアドラント」を用いて、各製品・サービスの位置づけを明確にしています。MAを扱う各企業も、ガートナーの発表する毎年の調査結果を引用して自社サービスの優位性や特徴を主張することがよくあります。
マジック・クアドラントは、特定の市場内で競合する製品・サービスを、「実行能力(Ability to Execute)」と「ビジョンの完全性(Completeness of Vision)」という二つの軸の高低に基づいて、「チャレンジャー(Challengers)」「特定市場指向型(Niche Players)」「概念先行型(Visionaries)」「リーダー(Leaders)」の四象限に分類するものです。ここでいう「ビジョン」とは、試乗が進化した場合でも競争力を維持するための競争戦略やイノベーションの可能性のことを示しています。このマジック・クアドラントによって、私たちは市場における各ベンダー(製品・サービス)の位置づけと競争戦略について大まかな理解を得ることができます。また、取り上げられた各ベンダーの強みと留意すべきポイントが記載されているため、導入を検討するうえで大変参考になると思います。
今回の発表で、「実行能力」「ビジョンの完全性」の双方とも高い「リーダー」であると評価されたのは、IBM(Silverpop)・Marketo・Oracle(Eloqua)の三社でした。多くの機能が存在すること、パートナー企業との綿密な関係性などが強みとして挙げられています。
しかし、このマジック・クアドラントが必ずしもMAプラットフォームの導入対象として優秀であるということを意味するわけではありません。このガートナーのリサーチは専門家によるものであり、プラットフォームを導入するマーケターやユーザー企業とは着目ポイントがやや異なる点には注意が必要です。ガートナー社はあくまで「実行能力」「ビジョンの完全性」から見解を述べているだけであり、特定のベンダーを推奨しているわけではありません。したがって、このマジック・クアドラントは参考にはなりますが、導入に際しては自社の要件を明確にしたうえで、各プラットフォームについて改めて具体的な情報を収集する必要があります。
とはいえ、このマジック・クアドラントが急速に増え続けるMAプラットフォームに対する、数少ない、そして信頼できる調査会社による第三者評価であることは間違いありません。導入候補を絞り込むうえで、あるいは検討時の社内資料として、有効活用していただければと思います。