「MA導入のケーススタディ」
MA導入を検討するに当たり、過去にMAを導入した他社のケースを知りたいところです。こうした情報も、日本ではまだなかなか手に入れにくいですが、普及の進んでいる欧米のブログなどから情報を得ることができます。
B2BMarketingというブログには、欧米におけるMA導入事例が数多くまとめられています。ここでは、いくつかの企業の課題、MAを利用した解決策、結果について記述いたします。
まず、ある世界的に著名なテクノロジー企業の例です。この企業では、マーケティングからセールスに渡されるリードのクオリティが低くて数もあまりに多く、セールス側のフォローアップ活動が「時間の無駄」となることが幾度もありました。そのためマーケティングとセールスの関係も良好とは言えませんでした。
そこで、この企業はMAプラットフォームの持つリードスコアリングとリードナーチャリングを利用し、またナーチャリングプログラムを通して、セールスに渡されるリードの質の向上を図りました。その結果、コンバージョン率がそれまでの4倍になった他、社内のマーケティングとセールスの関係も改善したということです。
次に、あるソフトウェア企業の事例です。この企業では、製品やサービスを紹介したメルマガを2週間に一度配信しており、数多くの購読者を獲得することに成功していました。しかし、この「見込み客」の情報を入手していないなど、次のステップに結びつけるための戦略が不足しており、セールスの向上にはつながっていませんでした。
そのため、MAプラットフォームを導入して状況の改善に乗り出しました。具体的には、フォームを作成して氏名とメールアドレスから会社規模・業種などの情報の獲得を図る一方、既存のコンテンツについてチェック・絞込みを継続的に実施しました。
その結果、リードについてより詳細なデータを得ることに成功し、キャンペーンの開封率256%改善、週当たり18リードの新規獲得などの成果を上げました。
最後に、エレクトロニクス企業の事例を取り上げたいと思います。この企業でも、毎月メルマガを配信していたものの、コンタクトの情報はスプレッドシートで管理され、バウンスバックやオプトアウト情報を自動的に連携することができず、キャンペーン結果は手動でセールスに伝達される仕組みになっていたなど、技術的な限界や作業負担の大きさが課題となっていました。
この課題の解決のために、この企業ではMAプラットフォームを導入し、①オプトイン用のフォーム作成、②コンタクトのセグメンテーション、③興味分野に応じたコンテンツ・情報の配信を軸に、マーケティング活動の抜本的な改善を図りました。
この結果、データベースサイズが80%拡大し、情報のクオリティも向上しました。コンバージョン率も10%向上し、一年あたり4200万ドルの収入アップにつながったとのことです。
以上三つの事例から言えることは、以下の三点に集約されると思います。
①MAの導入によって、マーケティング活動の連続性が明確になる メールの配信、コンテンツの作成など個々の活動は、それ自体では大きな成果が出にくいのですが、MAの導入によってこれらを一つの目的のもとに統合し、連続性を持たせることが可能になります。このことによって、活動のクオリティが飛躍的に向上する可能性を持ちます。
②MAの導入によって、リードのクオリティが向上する ただリードを集めるだけでなく、その情報をより多く蓄積させ、リード自体のクオリティを向上させることができます。
③MAの導入によって、セールスとマーケティングとの連続性が明確になる ①②によって、マーケティングそれ自体だけではなく、セールスとマーケティングの連携が強化されます。
つまり、多くの情報を集めるだけではなく、その情報を活用して一貫性を持った効果的なマーケティング活動、セールス活動に結びつけることができる点に、MAプラットフォームの大きな強みがあると言えるでしょう。